10/2に発売されたばかりのGhost of Yōteiについて現時点で40時間ほどプレイした。クリアまでにはまだまだかかりそうなので他の感想に影響される前に途中だが自分の感想を書いておく。現時点で私の2025年GOTY確定レベルの傑作だ。
本作は前作に引き続き「オープンワールド時代劇アクションアドベンチャー」なのでジャンルの要素と主人公・篤の物語についての感想を書く。
なお時代劇としての部分は私が時代劇的なフォーマットに疎いので詳細は省く。松平健が復讐譚は時代劇にもよくあるテーマと言っていたので物語の点において時代劇的なのだろう。
アクションとして
今作の主人公・篤は前作ゴーストオブツシマの主人公・境井仁のように誉れの概念がある(元)侍ではなくただ復讐の念のみを持つ流浪人だ。それゆえに復讐を果たすためならどんな汚い手だって使う。例えばそこらへんに落ちている酒瓶や武器を投げまくるし鎖鎌なんていう忍者みたいな武器だって使う。篤の流浪人としてのアウトロー的雰囲気が強調されており操作する側としても面白い。
先ほども挙げたが今作の武器の中でやはり一番面白いのは鎖鎌だ。忍者的な篤の闇討を強化してくれるので闇討を使って敵をサクサク倒していくことができるのが楽しい。他の武器の違いは前作の型のようなものだと思う。数年前にプレイしたきりであまり覚えてないので曖昧だが、まあそんな感じだ。
アドベンチャーとして
探索の楽しさ
今作も相変わらずどの場面も絵になりすぎる。何だか気に入った場面をフォトモードで適当に撮るだけでも十分に美しいものが出来上がる。その中でも特に墨絵を描く場所では感嘆するほどの光景に幾度も出会えている。この記事のサムネイルの画像もそのうちの一カ所で私が撮影したものだ。ゲームのビジュアルでこんなにも綺麗だなと感じるのはこのシリーズでしか味わえないと思っている。
あと野営の火起こし・調理シーンも面白い。大抵の場合連れがいると会話をしながらになるので"割愛"で省略する必要もないのだが、この会話がなくても火を起こしこの火の上で調理(といっても焼くだけなのだが)するとなんだか穏やかな気分になるので毎回飛ばさないでいる。そうあとファストトラベルがめちゃくちゃ早い。どこに行くとしても3秒もあれば操作可能になってる。
技習得の地蔵や装備品の見た目を変える装具の収集などオープンワールドでの収集要素もそのフィールドを探索する楽しさを十分に味わえる。
神社はつまらない
ただし収集要素の中でも神社だけは例外だ。お参りの道中でやることは前作と変わらずアスレチックで今作になって追加されたアクションは急斜面の滑り落ちだけ。退屈だ。しかもこの道がまたそれなりに長いうえに報酬は護符一個と分かりきっている。面白くない。さらに最悪なことにエリアごとにこの神社が2,3個程度あり総数でいうとたぶん10個ぐらいある。面倒くさい。
正直、実績がなければやりたくもないところだし、別に実績にそこまでこだわりもないので私はやらなくてもいいかなと思っている。シリーズへの要望とするなら数を思いっきり減らすか省いてほしい。退屈だから。
玉に瑕:声違うくない?
とまあゲームとしては完璧で言うところないのだが(神社については正直好みだと思うので)こうも完璧だとむしろ小さな誤差が気になる。その小さな誤差とは今作で追加された尋問・質問パートでの音声(おそらくこのパートでの汎用音声)とそれまでのNPCの声が異なっていて違和感があるということだ。もしかすると日本語版特有なのかもしれないが、今まで喋っていたのはおじいちゃんの声が質問パートで突然中年の声になったときには違和感が半端なかった。迫真性・リアリティのあるゲームだからこそこいう違和感はリアリティを損なうため遭遇するたびに残念な気持ちになる。
とはいえ、この状況は質問パート自体が頻繁に起こらないのとNPCと汎用音声の組み合わせの問題なので発生したらたまたまツイてなかったとも見なせるだろう。何にせよ「玉に瑕」だ。
ストーリー・篤の復讐譚の行く末
復讐譚の結末には大きく分けて3種類ある。
- 空虚型: 復讐を果たして生きる目的を失いそのまま終わる。例: オールド・ボーイ
- 再生型: 復讐を終えたあと第二の人生を始める。例: ガン×ソード
- 循環型: 復讐が連鎖する。例: 甲賀忍法帖
あくまでプレイ途中のいちプレイヤーの予想としてだが、篤が辿る結末はこの中の2.再生型だろう。
作中の会話には復讐後の人生を示唆する言葉が多く再生型の結末を予感させるからだ。例えば、弾き手のお雪は同じように三味線を弾くのはどうかと言うし、北守は復讐が終わった後に家族を持つことは考えているかと聞くし、ともかくこの復讐の旅が終わった後のことを示唆する会話が何度も登場する。プレイヤーとしても篤には報われてほしいという気持ちはどうしても抱く。絵でも音楽でもあるいは父親のように鍛冶師でもよい。戦乱から離れ武器を持たない穏やかな余生を過ごしてほしい。作中の示唆に乗る形で篤にはその人生を別の形で生き直してほしいのだ。
メタ的な見方だが前作の主人公・境井仁のその後はマルチエンディングとして志村を生かすかどうかで追放者あるいは反逆者になるエンドだったので、今作でももしそのようなフォーマットになるのであれば作中で語られる"怨霊"として生き続けるか、はたまた人として生き直すかのどちらかになるのではないだろうか。
クリアまであと何時間か
私はゲームの進め方としてメインストーリーを終えるまでにマップ上の収集要素をあらかた集めてから進めるタイプなのでストーリー自体の進みは実際遅い。40時間プレイしてきてもPS5が表示する進捗率みたいなものは50%程度しかない。この進み具合だと来週になってもまだまだプレイしていそうな感じである。来週の16日木曜日にはPokémon LEGENDS Z-Aも発売するのでそれまでには一段落つけておきたいところではあるがさてといったところ。とはいえ身の回りで他に本作をやっている人もいないようだしマイペースに進めていきたい。
ゲームや復讐だけが人生ではないのだから。きっとこの物語の終わりもそう語りかけてくるのだろう。